新世界「透明標本」展
仙台駅東口のTFUギャラリーミニモリで開催されている、新世界「透明標本」展に行ってきました。
ミニモリは東北福祉大学東口キャンパス内にあるギャラリーで、大アマゾン展からミュシャの展示までいろんな面白い展示をしています。こんなギャラリーがキャンパス内にあるなんて素敵ですね。
透明標本とは?
透明標本とは、筋肉などの肉質を除去せずに、透明化することで骨格を観察できるようにした標本のことです。筋肉が残っていることで、生きている時と変わらない骨の様子を見ることができるそうです。
また、同じく骨を観察するために骨格標本(理科室とかにあるアレですね)がありますが、小さな生き物ではきれいに骨だけにするのは難しいので、そういった生物に対しても有効な観察手段になるそうです。
何より特徴的なのは硬骨成分か赤紫、軟骨成分が青に染められていることです。赤と青に染まった半透明の生き物たちが瓶の中を漂うさまは、研究用の標本というよりは幻想的なオブジェのようです。
会場の様子
訪れたのは水曜日のお昼ごろ、週の真ん中の平日でそんなに人は多くないだろうと思っていたら、展示室内に溢れかえる子どもたちとその親。そうか、世間はまだ夏休みだったのか……。
でも、子どもの内からこういうものを見せてもらえるっていいですよね。科学とか生物に対して興味が湧いて、理科の授業が楽しくなる子もいるでしょうし。
さて、肝心の展示についてです。透明標本というと瓶詰めのものがまず思い浮かびますが、ここの展示は四角いガラスのトレーにいくつもの標本を並べて展示していました。
それ自体が1枚の絵のようでとても美しかったですし、成長の段階を並べたものや近縁の種を集めたものを見ていると、いま私科学してる! という気分に浸れて楽しかったです。
その他にもよく見かける瓶での展示もありましたし、プロジェクターやライトアップなど光を利用した展示もあり、見る人を飽きさせないような工夫が感じられました
ミュージアムショップは楽し
展示室を全部巡り終わると、最後はミュージアムショップになっていました。博物館や美術館のミュージアムショップってなんであんなに魅力的なんでしょうね。展示物を見た興奮や感動を、家までそのまま連れて帰れるような気がするからでしょうか。
透明標本柄のクリアファイルやマスキングテープに混じって、本物の透明標本も売られていました。ひとりの少年がお母さんに標本が欲しい、とねだっています。私も子どものころ標本や鉱物が喉から手が出るほど欲しかった身なので、少年を応援したくなりましたが値段を見てびっくり。数字が5ケタ並んでいます。さすがにこれは無理だろ、と思いながら、私はちゃっかり写真集を購入して会場を後にしました。あの少年は結局、買ってもらえたのでしょうか。
[新世界]透明標本~New World Transparent Specimen~
- 作者: 冨田伊織
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/10/15
- メディア: 単行本
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